富士火災「海外旅行保険」は保障内容はシンプルですがサービス・サポートの手厚い海外旅行保険です。海外にも55都市に日本語対応のサービスデスクがあり、事故のときだけではなく現地の情報を得たり、予約・手配をしてもらえるサービスがあります。
保険期間 | 3ヶ月まで |
年齢制限 | 旅行出発時点で満69歳以下。ただし、旅行期間が31日間を超える場合は旅行終了時点においても満59歳以下。 |
保険プラン | A01,A02,A03,B01,B02,B03およびフリープラン |
特徴的なサービス | トラベルサービス、日本語対応のサービスデスク |
支払い方法 | クレジットカード払いのみ |
その他 | 渡航先にキューバを含む場合は引受不可。 |
海外旅行保険の基本
海外旅行保険は厳密には海外旅行傷害保険といい、多くの場合は傷害死亡、傷害後遺障害、疾病死亡、治療・救援者費用、賠償責任、携行品損害からなっている保険です。保険商品により独自の保障内容がある場合があります。
保険料は保障内容・保険期間・渡航先によって定められています。保険期間は「日本で自宅を出発してから、帰国し住居に帰着するまで」の日数で設定しますが、その日数の上限が保険商品によって異なりますので注意しましょう。
クレジットカードにも海外旅行保険が付帯していることがありますが、その海外旅行保険が使えるかどうか必ずご確認ください。持っているだけで保険が適用される自動付帯と、旅費をそのクレジットカードで支払う、現地へ行く公共交通機関の支払いにクレジットカードを使うなどの条件を満たして初めて保険適用となる場合があります。使えるのであれば、どの保障に対していくらまで効くのか、保障額はいくらまでと設定されているのか、十分な額であるのかどうかをチェックして足りない保障があれば保険会社の海外旅行保険で補いましょう。
富士火災「海外旅行保険」保険プラン
保険期間31日までのパッケージプラン(A03,A02,A01)
の保障内容です。最もシンプルなA01だと傷害死亡や後遺障害の保障に比べて、疾病死亡が少なく設定されています。また、携行品に対する保障についてですが、多くの海外旅行保険ではシンプルなプランでも30万円までとなっていることが少なくないのですが、富士火災のA01プランでは10万円までとなっています。
旅行事故費用とは予期せぬ偶然の事故で、やむを得ず負担された交通費・宿泊費・国際電話料等の通信費・取消料等の費用について補償してくれるものですが、この保障があるのは他にエース損保や東京海上日動くらいです。
保険期間32日以上のパッケージプラン(B03,B02,B01)
31日までの場合はついていた旅行事故費用がなくなり、代わりに航空機遅延費用と寄託手荷物遅延費用がセットされています。
フリープラン
部分的に保障を外したりなどのカスタマイズが可能なフリープランです。
保険料
それぞれのプランについて、保険料を試算しまとめました。富士火災の場合は渡航先によって保険料が変わるということはなく、保険料は保険期間によって決まります。後に触れますが、保険料は高い部類になります。
A03 | A02 | A01 | |
---|---|---|---|
7日 | 8130 円 | 6930 円 | 5,080円 |
14日 | 11270 円 | 9800 円 | 7,410円 |
30日 | 18310 円 | 16180 円 | 12,580円 |
B03 | B02 | B01 | |
---|---|---|---|
60日 | 36530 円 | 33200 円 | 29,230円 |
90日 | 48060 円 | 43630 円 | 38,400円 |
サポート・サービス
富士火災のサービスは手厚く、日本語対応デスクサービス、キャッシュレス提携病院サービス、トラベルサービス、緊急メディカルサービス、お客様サポートサービスがあります。日本語対面デスクサービスとトラベルサービスが特に特徴的です。
日本語対面デスクサービス
対面のデスクが海外にも用意されています。公式ウェブサイトでは『現地の言葉を話し、現地の事情に通じ、現地の対応が可能なJiデスクのスタッフがお客さまのトラブルをサポート』とアピールしています。
日本語対面デスクがある都市はこちらから確認できます。
トラベルサービスとは
事故の場合以外でも旅行に関連した「トラベルサービス」を提供しています。海外55都市のJiデスクで、ホテル・レストランのご案内や予約、交通機関やイベントのチケット手配などのサービスを受けることができます。
注意点
保険料は高い!
保険期間や渡航先別に他社と比較してみましたが、どの期間であっても保険料は高いです。
※各社の最もシンプルなプランの保険料の比較を行った結果です。保障内容やサポート・サービスに違いはありますのでその点はご了承ください。
30日以下の場合、基本は以下5社をおすすめ
海外旅行保険11社について保険料を比較していますが、保険料が安い5社と高い6社に如実に分かれます。富士火災は高い6社の方に分類されます。参考までに、保険料が安い5社の保険料の平均を出すと保険期間7日だと2767円、14日だと4418円、30日だと8355円です。
保険料が安い5社
- あ・う・て「旅行の保険 海外旅行」
- エイチ・エス損保「スマートネッとU」
- 新・海外旅行保険「off!(オフ)」
- 三井住友海上「ネットde保険@とらべる」
- ジェイアイ傷害火災「t@bihoたびほ」
7日以内の旅行なら1もしくは2が安いです。1,2については保険期間が15日までなので、16日以上の場合は3~5の中からの選択になります。近日中に比較記事を書く予定です。
60日や90日の場合はどうなのか?
この期間で比較すると最安になる可能性があるのは以下の3社です。
- 三井住友海上「ネットde保険@とらべる」
- 損保ジャパン「off!(オフ)」
- 東京海上日動「海外旅行保険」
渡航先にもよるのですが、富士火災で加入する場合と比較し、最低でも30%、最大48%ほど安くなるので、保険料を安くしたいのであれば他社を検討することを勧めます。
富士火災「海外旅行保険」まとめ
富士火災「海外旅行保険」には残念ながら保険料での強みはないので、選ぶなら保障内容やサービスでということになります。しかし、保障自体は値段に見合うほどに充実しているかというと疑問です。保障で選びたいなら(保険料は富士火災より高くなりますが)日本興亜やAIUの治療・救援費無制限のプランの方が魅力的ではないでしょうか。
あるいは渡航先がアジア、中南米、アフリカであれば保険料が富士火災より安くなる三井住友海上「ネットde保険@とらべる」の方を勧めたいと思います。緊急歯科治療があり、弁護士費用等補償特約、テロ等対応費用が付帯しているので、保障も富士火災より手厚いでしょう。
富士火災「海外旅行保険」は海外にも55都市に日本語対応のサービスデスクがあることや、事故のときだけではなく、トラベルサービスもあるというのがポイントです。保険料が上がってもこれらのサービスをぜひ使いたいという場合は加入を検討するとよいでしょう。
海外旅行保険をさらに節約するために
海外旅行保険は、万全の保障をつけようとすると数千円~1万円程度かかります。そこで、海外旅行保険の節約テクニックの一つである「海外旅行保険付きクレジットカード」に加入することをオススメします。
特に、年会費無料、かつ自動付帯(旅行金額をカード払いするなどの条件がない)のクレジットカードを持つと、本当に無料で海外旅行保険をつけることができます。当サイトがおすすめ作戦は、付帯保険付きのカードを2枚持つ(できれば、VISAとMASTERから1枚ずつ選ぶと海外のお店で困ることもありません)ことで補償を充実させることです。(詳しくは割愛しますが、一番大事な保障部分である病気や事故の際の治療費の補償金額は原則として合算されるんです!)※ただし、付帯保険ですと大抵90日までの旅行しか保障されないので長期旅行される方は注意してください。
申し込みから発行まで10日程度かかることが多いですので、少しでも早く検討することをオススメします。以下に、1.無料で発行される 2.海外旅行保険が自動付帯である 3.補償金額(特に治療費用部分)が手厚いカードを紹介します。また、同時に3枚以上申し込みをすると審査が厳しくなるそうですが、2枚までならそういうこともないようです(実際に、私も渡米前に2枚同時に申し込んだことがあります)。
1:横浜ジャックスカード
年会費:無料 海外旅行保険の適用条件:自動付帯- 海外旅行傷害保険 死亡・後遺障害 2,000万円
- 傷害・疾病治療費用 200万円 ←この金額が一番大事!
- 賠償責任 2,000万円
- 救援者費用 200万円
- 携行品損害 20万円(免責1事故3,000円)
2:楽天カード
年会費:無料 海外旅行保険の適用条件:利用付帯 ※旅行に関連する公共交通機関をカードで払う必要がありますが、これは実は飛行機代である必要はありません!空港までのバスや電車代をカードで支払えば条件が満たされますので、すでに航空券やツアーを購入してしまっている方でも間に合います。- 海外旅行傷害保険 死亡・後遺障害 2,000万円
- 傷害・疾病治療費用 200万円 ←この金額が一番大事!
- 賠償責任 2,000万円
- 救援者費用 200万円
- 携行品損害 20万円(免責1事故3,000円)
- 救援者費用 200万円