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企業向けサイバー攻撃用の保険「CyberEdge」は導入することに価値があるのかもしれない

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AIU保険がサイバー攻撃の損害保険を発売開始というニュースが出ていました。「逸失利益」「行政対応」「各種費用」が基本契約で補償され、「損害賠償」はオプション(特約)で対象となるようです。

個人情報漏洩対応マニュアルによると、日本では個人情報漏洩1件あたりの賠償単価は500円から10000円になるようなので、より機密性が高い情報を大量に扱っている企業にとってはサイバー攻撃による漏洩は死活問題になります。また、逸失利益についてもジャパネットたかたが、かつて情報漏えい事案を起こしてしまった際に1ヶ月半の間営業自粛をした際に約150億円の売上減となったことを考えれば、やはり額は大きくなります。

ただ、注意しなければならないのは、日本最大の情報漏えいと言われたヤフーBBの情報漏えいの件も、ジャパネットたかたの件も、どちらも「内部社員/契約社員による情報持ち出し」が原因となっておりサイバー攻撃によって被害を受けたわけではないということです。悪意あるクラッキングの9割は、内通者やセキュリティ意識の低い社員による漏洩(ソーシャルハッキング)が原因であるといわれ、これらは今回の補償の対象になっていないと思われる点は要注意です。
⇢と思ったのですが、「CyberEdgeがカバーするのは、外部からの不正アクセス、あるいは操作ミスや従業員の不正によって情報が漏洩した場合の損失だ。実際にはケースバイケースとなるというが、PCの置き忘れ、紛失による情報漏洩も補償の範囲内となる。(フォレンジック費用も含めたサイバー攻撃損害保険)」とのことなので、対象となるのかもしれません。

記事によれば、「契約に際しては、事前にセキュリティ対策の運用状況に関するアンケートや調査を行うという。セキュリティ対策が適切に行われていないと同社が判断すれば、契約できない場合もある。」とのことなので、この保険の最大の価値は、加入する際に詳細な調査をされることによって内部の潜在的なセキュリティ・ホールを塞ぐことができる点にあるのではないかと思われます。保険会社も自らの支払いを免れるために、定期的に最新のセキュリティ事案についてレポートを送ったりコンサルティングをしたりしそうです。そう考えると、実は“割安”な保険なのかもしれません。

よりよい条件の保険を選ぶために

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