2011年からドコモは、ドコモの契約者(ドコモプレミアクラブへの加入必須)を対象にして「ドコモ医療保険」を販売しています。意外と安いので、レビューしてみました。
保障内容は原則入院日額5000円
ドコモ医療保険が提供しているプランは、「ベーシックプラン」「三大疾病重視プラン」「女性疾病重視プラン」の3つです。いずれも、入院日額は5000円が基本になっており、女性疾病重視プランのみ「女性に特有の疾病」にかかった場合には倍額の10000円が支払われるとなっています。正直、女性疾病の場合だけ倍額にしてほしい、という根拠がわからないので、このプランは特にオススメできません。それぞれのプランの保険料を見てみましょう。
この保険は1年更新制です。保険料は毎年値上げするわけではなく5歳刻みで値上がりするようになっており、この保険のターゲット層だと思われる20代では820円〜となっていて手軽に入れるのは間違いなさそうです。
既存の保険と比べて安いか高いかは微妙な判断
さて、この医療保険を通常の医療保険と比較してみたいと思います。1年ごとに見なおしされる保険であることを考慮し、終身ではなく10年定期の医療保険を提供するほぼ唯一のネット生保であるネクスティア生命の「カチッと医療」と比較してみます。
ネクスティアのカチッと医療の日額5000円プランを選びます。入院支払上限はともに60日と条件は揃っていますが、手術給付金が一律で5万円である(ドコモ医療保険は、手術の種類に応じて5万、10万、20万)ことが違いになります。
20歳の場合:ドコモ820円vsネクスティア670円
加入時の年齢が20歳の場合には、ネクスティア生命で670円です。仮に10年間加入するとすれば、ドコモの場合は5年経過後に830円に値上がりします。この保険料の差であれば、ネクスティア生命に加入したほうがよいと思われます。
30歳の場合:ドコモ890円vsネクスティア855円
加入時の年齢が30歳の場合には、ネクスティア生命で855円です。やはり仮に10年間加入するとすれば、ドコモの場合は5年経過後に1030円に値上がりします。ドコモとネクスティアがほぼ同じ値段であることを考えると、手術給付金がやや多いことも考慮してドコモ医療保険を考慮してもいいかもしれません。
40歳の場合:ドコモ1050円vsネクスティア1060円
加入時の年齢が40歳の場合には、ネクスティア生命で1060円です。やはり仮に10年間加入するとすれば、ドコモの場合は5年経過後に1090円に値上がりします。やはり、ほぼ同じ値段であることを考えると手術給付金がやや多いことも考慮してドコモ医療保険を考慮してもいいかもしれません。
最大の注意点は「ドコモ解約」とともに解約になること
ここまで読むまでもなく、ドコモ医療保険の弱点は自ずと明らかです。ドコモ医療保険の重要事項説明書に書いてあるように、「通信サービス契約の解約、改番、名義変更やドコモプレミアクラブの退会等を行った場合には、その月の末日をもって保険期間は終了します。」とのことなので、例えば、iPhoneが欲しくてauやソフトバンクに移った場合や、電話番号を変更したくなった場合には自動的に失効してしまうことです。医療保険は、その性質上、一度病気にかかってしまうと改めて入り直すことが難しい商品です。また保険料を100円単位で安く抑えたとしても、MNPなどで他社に移ると携帯電話代金が月1000円程度安くなる現状では、総合的に考えて「割高」になってしまうと言えます。
長期にわたって医療保険のお世話になろうと考えている場合には、この「ドコモ縛り」は大きな制約になりそうです。1年ごと更新なので簡単に解約できる点なども考慮すると、あくまでも「一時的に保障を手厚くしたい」という場合にのみ検討しても良い保険だと言えます。
よりよい条件の保険を選ぶために
生命保険や医療保険に賢く加入するには、複数の保険商品を比較するのがお勧めです。そこで1社専属でなく、複数の保険会社と契約をしているFPと相談できる保険のビュッフェ!というサービスを利用するのがオススメです。各社が力を入れている保険だけをそれぞれ”つまみ食い”して良いとこどりをすることができます。FPは、自宅だけでなく喫茶店、ファミレスなど、どこでも指定した場所にきてくれますので忙しい方でも大丈夫です。当サイトの管理人も利用してみましたが、初回の相談ですぐに保険の契約を求められることはありませんので、まずは各社のパンフレットを見せてもらうといった使いかたもお勧めです。
自宅に来てもらうのはちょっと・・・という場合は、お店を構えている保険ショップがおすすめです。その場合は、日本最大級の保険ショップ「みつばち保険」や、北斗晶夫妻のCMで有名な「保険見直し本舗」など複数のチェーンをまたがって検索できる保険ショップの検索・予約サイトの「LIFULL保険相談」がおすすめです。チェーンによって、駅チカだったりショッピングモール併設店が強かったりと特徴があるのでライフスタイルに合わせて便利な立地の店舗を見つけるのがオススメです。