がんはかつて不治の病と言われていましたが、現在では早期発見、早期治療により完治する場合が増えてきました。
しかし、長年死亡原因の第一位（全体の約３割）ですし、生活習慣病の一つであるということを考えると、長寿社会となった日本ではこれからも罹患者は増え続けていくでしょう。
そうしたことから人々の関心が高く、各社から次々とがん保険が販売されています。
医療保険でもがんは補償の対象となりますが、単独でたくさん出ている理由は、がんは罹患率・死亡率ともに高く、治療には多くの時間と経済的負担が必要なケースが多いことからニーズが高いためでしょう。
がん保険の考え方
ある日突然がんと診断された時に、お金があれば良いですが、治療費がないからといって望む治療を断念することだけは避けたいですよね。
がん保険の給付内容はたくさん種類があり、主なところですと、「がん入院給付金」「がん診断給付金」「がん手術金」「がん死亡」「先進医療」「抗がん剤」があります。
お金の心配をせずに、安心してがん治療に取り組めるようにするというのが特徴ですが、ポイントは、入院や手術、先進医療や抗がん剤などは、その治療を受けなくては保険からお金が出ないというところです。
がんの治療には様々な方法がありますが、西洋医学では大別すると「外科手術」「抗がん剤」「放射線」の３つです。
かつては外科手術が中心でしたが、医療技術の進歩によって、治療方法も多様化してきており、生活環境を変えずに行える通院治療が増えてきています。
上記の３つの方法も短期間の入院、もしくは全く入院せずに行う流れになってきています。
入院したら一日いくらの医療保険だけでは対応するのが難しくなってきていると言えるでしょう。
また、がんは自由診療（保険で認可されていない治療）の治療もあり得るので、それを補うにはまとまったお金が必要になることもあります。
多様化した治療方法の中で、自分ががんになった時にどの治療を受けるのがベストなのかは、その時罹患したがんの種類などにもよるため、分かりません。
ですので一つか二つの治療方法をカバーした保険に加入しても、それ以外の治療を受けることになったら給付されないのです。
以上のことを考えると、様々な可能性を考慮して、考えられる保障を全て付けた保険に入るよりも、私は診断給付金型の保険が最も有効であると思います。
診断給付金タイプのがん保険のメリット
診断給付型の保険は、保険会社によって内容が異なりますが、基本的には三大疾病（がん・急性心筋梗塞・脳卒中）で所定の状態になったときに、一括して保険金を支払うというものです。
所定の状態とは、がんは『初めてがんにかかったと、医師によって診断確定されたとき』、急性心筋梗塞と脳卒中は『発病後、医師の診療を受けた日から６０日以上、所定の後遺障害が継続したと医師によって診断されたとき』です。
一般的には上皮内がんは対象外です。
診断給付型の保険を選ぶ時の大きなポイントとして、定期型にするか終身型にするか？があると思います。（終身型がない会社もあります）
定期型は掛け捨てですので、終身型に比べて少ない保険料で備えることができます。しかし一生涯保障が続く訳ではないので、そこが不安といえば、不安です。
どこにその期間を設定するかが、重要になりますが、女性ががんになる率は、２０代後半から増え始め、３０代後半から４０代半ばがピークと言われており、男性は４０代まではゆるやかに上がっていき、５０代に差し掛かる頃から急激に増えていくようなので、このような傾向に合わせて定期型に加入するというのも、一つの手だと思います。
ちなみに私は、お客様のご要望や状況にもよりますが、主に終身型をご提案しています。
定期型との違いである一生涯の保障というのは、言い換えると貯蓄性があるということです。
保険料が掛け捨てになることがないですし、なんといっても三大疾病にならずに亡くなった場合は、亡くなった時に出るので必ず支払われるというところが無駄がなくて非常に良いと思っているからです。
人それぞれ、考え方も違いますし、大切なことは自分に一番合った選択ができるかどうかです。
保険で備えないという選択肢も含め、お客様にベストな方法を一緒に考えるのが私の役割だと考えています。
よりよい条件の保険を選ぶために
生命保険や医療保険に賢く加入するには、複数の保険商品を比較するのがお勧めです。そこで１社専属でなく、複数の保険会社と契約をしているFPと相談できる保険のビュッフェ！というサービスを利用するのがオススメです。各社が力を入れている保険だけをそれぞれ”つまみ食い”して良いとこどりをすることができます。FPは、自宅だけでなく喫茶店、ファミレスなど、どこでも指定した場所にきてくれますので忙しい方でも大丈夫です。当サイトの管理人も利用してみましたが、初回の相談ですぐに保険の契約を求められることはありませんので、まずは各社のパンフレットを見せてもらうといった使いかたもお勧めです。
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