自動車保険にはあまり詳しくないのですが、損保ジャパンが「自動車の走行データ(走行距離)に応じて保険料を自動的に引き下げる」自動車保険ドラログを2013年7月1日から販売開始するとのことです。
これまでも、「保険料は走る分だけ」とCMを打ちまくっているソニー損保のように、走行距離に応じて保険料が変わる自動車保険は発売されていましたが、それはあくまでも自己申告であり、事故時の調査を除けば保険会社側は利用者のデータを確認することはできませんでした。(参考:走った距離はどうやって知らせるの | 自動車保険のよくある質問 | ソニー損保)
それが「ドラログ」ではどうやって情報を送信するかというと、「常時通信することが可能な所定の情報通信機器を搭載」することで実現するようです。
現時点ではまだ詳しくわかっていないものの、おそらく保険会社側から渡される専用端末を自動車に取りつけることで、携帯の電波等を使って常時走行情報を損保ジャパンのサーバーに送り続けることになるのでしょう。→追記:いくつか頂いたコメントによると、リーフ等に搭載されているテレマティクスユニットを活用したサービスだろうということです。
その結果として提供されるサービスが、以下の3つになります。
(1)お客さま専用WEBページへの走行概要のフィードバック
走行状況についてウェブサイトで確認できるようになるよ!ということです。まるで「Nike+」のようなノリですが、スイッチを入れた時だけではなく“常時”集計の対象となるわけです。このデータを元に「あなた、この前の日曜日こんなに乗ってどこ行ってたのよ?」といったことにならなければ幸いです。
(2)盗難追跡サービス
ご契約の自動車が万が一盗難にあわれた場合、損保ジャパンの専用デスクにご連絡いただくことで、自動車に搭載されている情報通信機器を活用した追跡サービスを行います
謂わば、iCloudの「Find My iPhone(iPhoneを探す)」みたいなものですね。盗まれても(犯人がゴニョゴニョするまでは)探し出せるので、安心といえば安心です。カーシェアリング最大手のZip Carも同様の仕組みで自動車盗難を防ぐそうですし、自動車業界においては当たり前の潮流になっていくサービスなのかもしれません。
(3)走行距離に応じた納得感のある保険料の実現
走行距離に応じて、自動的に保険料を前年比プラスマイナス10%の範囲で変動するそうです。もちろん「値上がり」することもあります。
現時点では「走行距離」のみが対象となるようですが、そのうち平均走行速度や急ブレーキの回数、危険エリア回遊率といった情報が使われていくようになることは想像にかたくありません。(保険会社にとって)ひどい走り方をすると何かしらの警告が来るようになるかもしれません。「保険会社があなたを見守っている」のです。
究極の個人情報とのトレードオフか
一昔前は「専属運転手」といえば主人の全ての情報を握ることになるゆえに、家政婦並みの倫理と規範が求められた職業です。ビジネス上、プライベート上のすべてを秘密を知る立場になるのだから当然のことでした。そういった「究極の個人情報」を渡す代わりに、保険料が年間1万円くらい安くなる、というトレードオフと考えると安いのか高いのかわかりません。そして、「ドラログ」という名前がかつて炎上した「カレログ」を彷彿とするのは気のせいでしょうか。
とはいえ、個人的にはこうした通信端末を使った「最適化」には興味があるので、7月の販売開始を楽しみに待ちたいと思います。
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